新型コロナウイルス感染拡大に伴うインバウンド(訪日外国人客)の急減から約2年。オミクロン株の流行で、沖縄発着の国際線再開のめどが立たない中、インバウンド専門の事業者が減少している。那覇空港に入る海外路線の7社が退居し、県内の外国人向け旅行社も2社が廃業した。業界内には、今後インバウンド需要が回復しても、受け入れ態勢が既に損なわれているとの危機感がある。(政経部・伊禮由紀子)

 那覇空港ビルディング(NABCO)によると、沖縄発着の海外路線は、コロナ禍前の2020年1月時点で15路線・週207便あったが、同年3月下旬に国際線は全便運休。翌4月以降、外国人客は22カ月連続ゼロが続く。

 国際線ターミナルビルに事務所を構えていた航空会社17社のうち、...