西鉄が福岡天神・福ビル再開発でホテル概要発表

ホテルやオフィスなどが入る19階建てビルの建設予定地=福岡市
ホテルやオフィスなどが入る19階建てビルの建設予定地=福岡市

西日本鉄道は22日、福岡・天神地区での福岡ビルなど3施設の再開発計画で、建設予定のビル最上層に入るホテルの概要を発表した。ビジネスや文化の創出につなげようと、宿泊者の交流を促進するバーや多目的ホールを設ける新たなスタイルのホテルを導入する。

プロジェクトでは、福岡ビルと天神コア、天神ビブレの3施設を建て替え、地上19階、地下4階のビルを建設する。同日、建設予定地で起工式を執り行った。完成は令和6年12月を予定している。

ホテルは18~19階に客室を配置し、部屋数は41室。部屋面積は、一般的なビジネスホテルの2~3倍となる40~65平方メートル程度を予定し、書斎付きの部屋も用意する。

博多湾を一望する屋外バーや、キッチンと客席が近く、料理を味わいながらミーティングができるレストラン、中庭などを設け、宿泊者の交流を生み出す。運営は国内外でホテル事業を手がける「Plan・Do・See(プラン・ドゥ・シー)」(東京)が担い、デザイナーには建築家の中村拓志氏を起用した。

西鉄はホテルのコンセプトを質の高いライフスタイル型ホテルと位置付けた。若いクリエイターや国際金融拠点の形成につながる外資系企業関係者らの呼び込みを目指し、宿泊目的だけでなく、ビジネスやイベントなど幅広い用途で人が訪れる空間を創出する。記者会見した林田浩一社長は「普通のホテルは閉鎖的なつくりをしているが、交流を活性化させる仕掛けを作りたかった」と語った。

新ビルにはホテルのほか、商業テナントやオフィスなどが入る。延べ床面積は約14万7千平方メートルで、総事業費は850億円。福岡市による再開発促進事業「天神ビッグバン」の中核に位置づけられている。(一居真由子)

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