プリンス次世代型ホテル、延期2度乗り越え熱海に

プリンス次世代型ホテル、延期2度乗り越え熱海に
プリンス次世代型ホテル、延期2度乗り越え熱海に
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で開業が大幅に遅れていた、静岡県熱海市内のプリンスホテルの次世代型ホテルが21日、オープンした。情報通信技術(ICT)などを駆使し、専用アプリを通じて予約からチェックアウトまでスマートフォン一つで完結。非接触・非対面の「ウィズコロナ」時代に対応したスタイルを売りに、熱海観光で近年増えてきたデジタル世代の若年層を取り込む狙いだ。

 開業したのは、西武ホールディングス(HD)傘下のプリンスホテル(東京都)が運営する「プリンス スマート イン 熱海」。JR熱海駅近くに立地し、地上8階建て。客室は125室。料金は朝食付きで1泊1万円前後だ。東京・恵比寿に次ぎ2カ所目。

 当初は昨夏開業の予定だった。しかし、コロナ禍で今年1月開業に延期。その1月も首都圏などで緊急事態宣言が発令され、再延期を余儀なくされていた。

 通常のフロントはなく、初導入の顔認証機能を活用しチェックイン、部屋もカードキー代わりにスマホをかざせば入室できるなど、文字通り「スマートな滞在ニーズに対応した」(プリンスホテル)という。

 この日、西武HDの後藤高志社長はようやく開業にこぎつけたことについて「大変うれしい」と感無量。コロナ禍が続く中、「安全・安心を担保し、快適なホテルライフを提供したい」と強調した。

 宿泊に特化した上、宿泊と食事を分離する「泊食分離」スタイルも特徴。食事は周辺の飲食店、温泉は地元の宿泊施設の利用を通じて「熱海の発展に貢献したい」(後藤社長)。この日の開業セレモニーに出席した斉藤栄市長も、コロナ禍で苦しむ地域経済を念頭に「市内全体の活性化につながる」と期待を寄せた。

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