万博の空飛ぶクルマ、運航計画公表 3陣営がデモ飛行

日本国際博覧会協会は3日、大阪・関西万博での「空飛ぶクルマ」の運航計画を公表した。開幕する13日に丸紅、スカイドライブ(愛知県豊田市)がデモ飛行を実施する方向。2陣営は会期中も期間を区切って運航する予定だ。ANAホールディングス(HD)は会期終盤に会場周辺を周回飛行する。
日本航空(JAL)などのグループは予定していた運航を取りやめ、当初の4陣営から3陣営に減った。一般客を乗せる「商用飛行」は、機体の安全性の担保が間に合わず全陣営が見送る。機体の整備や天候次第で飛行しない日もある見通しで、具体的な運航日や頻度は協会のホームページで公表する。
丸紅は4月〜7月中旬、米リフト・エアクラフト製の機体を使い会場内のポートで離着陸する。10月には英バーティカル・エアロスペースの機体に切り替え、兵庫県尼崎市の埋め立て地に暫定で整備されたポートと万博会場を結ぶ予定だ。
スカイドライブは7月中旬〜8月下旬、大阪湾岸のポートとの間で2地点間飛行を予定する。ANAHDは9月下旬〜10月、米新興のジョビー・アビエーションの機体で会場周辺を周回する。
JALなどのグループは実寸大の模型の展示にとどめる。機体を使う予定だった米アーチャー・アビエーションが、米国での安全審査の通過に注力するためとしている。2026年には、大阪でデモフライトを実施する予定という。
空飛ぶクルマは官民が実用化を目指している。万博で実際に運航している姿をアピールし、普及に弾みをつける狙いがある。会場内に設置される展示施設「空飛ぶクルマ ステーション」では、映像や立体音響で搭乗を仮想体験できる。

2025年国際博覧会(大阪・関西万博)は2025年4月13日から10月13日まで大阪市此花区の夢洲(ゆめしま)で開催されます。公式キャラクターは「ミャクミャク」。パビリオンの解説やアクセス方法のほか、イベントや参加国・地元の動きなど最新ニュースを豊富な写真や動画でお伝えします。