フランスのモンサンミシェル周辺を走る聖火ランナー=5月31日(ロイター=共同) パリ五輪の聖火リレーが5月31日、フランス西部で行われ、トマ・ペスケ宇宙飛行士らを含む聖火ランナーが日本人観光客にも人気の世界遺産モンサンミシェルなどを走り抜けた。
モンサンミシェルは潮の干満の差が大きい湾に浮かぶ小島に壮麗な修道院が立つ一大観光地。ゴール地点のミニ聖火台に火をともした最終走者は、101歳のロジェ・ルブランシュ氏。ナチス・ドイツの強制収容所を生き抜いた経験を持ち、1948年ロンドン五輪ではボート(現ローイング)選手として活躍した。
走り終えたルブランシュ氏は「強制収容所と五輪の両方を経験した唯一の生存者」とほのめかし「まさか聖火ランナーも経験するとは思っていなかった」と語った。
国内の聖火リレーは5月9日に南部マルセイユでスタート。6月はフランスの海外領土などを巡り、セーヌ川での開会式が行われる7月26日にパリ市内の聖火台に到着する。(共同)