さいたま・川越・秩父が観光連携 埼玉に「東西回廊」

埼玉県のさいたま、川越、秩父の3市の観光協会が、観光客誘致に向けて連携を強化している。それぞれの見どころをまとめた周遊ガイドマップを作成して各地で配布するほか、3市にまたがるスタンプラリーも実施する。観光面で連携が薄いとされる埼玉県で「東西回廊」が定着するか。
3市はそれぞれ観光名所を抱える。さいたま市には大宮盆栽美術館や鉄道博物館があり、川越市は蔵造りの町並みが人気だ。秩父市は山歩きなどハイキング客が多い。それぞれの目的で訪れる観光客が多く、県内の他の観光地を周遊する機運は乏しかった。
ガイドマップは3万部用意し、それぞれの市内の観光案内所などで配布を始めた。訪れた観光客に手に取ってもらい、次の目的地を探す際の参考にしてもらう。3市をすべて訪れて観光案内所などでスタンプを押した観光客には、クリアファイルなどのノベルティーグッズを贈呈する。
埼玉県は東京都に隣接しており、日帰りで訪れる観光客が多い。川越市とさいたま市の大宮はJRで30分程度と周遊が可能な距離にあり、さいたま観光国際協会(さいたま市)は「埼玉県の東西を巡る観光のきっかけづくりにしたい」と話している。