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鹿児島県・奄美群島への入域客、4年ぶり60万人超…日本復帰70周年・全国規模のイベント後押し

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 鹿児島県大島支庁は、2023年の奄美群島への入域客数をまとめた。群島外から奄美を訪れた入域客は前年比19・6%増の64万1575人。4年ぶりに60万人を超え、統計が残る1970年以降で3番目に多かった。増加は3年連続で、新型コロナウイルス禍で一時、30万人台にまで落ち込んだ入域客数の回復が一段と鮮明になった。(園田隆一)

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 調査は船会社や航空会社の協力を得て、船や飛行機で奄美群島を訪れた人を集計した。

 23年は奄美群島の日本復帰70周年に関連したイベントが各地で開催された。国体の相撲やトライアスロンが行われたほか、全国高等学校総合文化祭(郷土芸能部門)や全国離島交流中学生野球大会(離島甲子園)など全国規模の大会も相次ぎ、人の流れを後押しした。

 コロナの5類移行や21年に世界自然遺産に登録された効果もあり、国内外からのクルーズ船の寄港も増えた。この結果、5島は前年比で2けたの伸びとなり、全体では過去最多だった19年の94%にまで回復した。

 月別では、台風6号の影響で交通機関の欠航が続いた8月と格安航空会社(LCC)が休航した12月が前年を割り込んだが、それ以外は前年を超えた。

 入域客の出発地は、鹿児島の37万3626人(前年比21・3%増)が最多。次いで、関東9万9947人(同19・8%増)、関西7万7794人(同6・8%増)、沖縄6万6833人(同27・6%増)、福岡1万9797人(8・1%増)の順だった。

 群島内の移動を含む入り込み客数は82万3238人で、前年比20・0%増だった。

 自然との共生を目指す奄美にとって、観光客の増加は地域経済に恩恵をもたらす一方で、過度な増加は地域の環境悪化をもたらす懸念もある。奄美市 つむぎ 観光課は「観光客の数だけを重視するのではなく、富裕層が多い中・小型高級客船の誘致にも力を入れていきたい」としている。

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