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ANAクラウンプラザホテル宇部(山口県宇部市相生町)は31日、約40年間の歴史に幕を下ろした。山口宇部空港に近く、宇部市内を代表する宿泊施設が閉業となり、利用客からは惜しむ声が上がった。
ホテルは、同市の総合化学メーカーUBEの子会社のユービーイーホテルズが運営。子会社の前身が1983年に宇部全日空ホテルとして開業したが、2017年度から赤字経営に。新型コロナウイルス禍での利用客の減少や施設の老朽化などを踏まえ、昨年10月に営業終了を発表した。
将棋界で史上初の八冠独占を達成した藤井聡太竜王が、21年に竜王を獲得した会場としても知られていた。
3月30日から1泊した同市の病院職員男性(46)と、妻のパート従業員女性(45)は、これまでも仕事やプライベートでホテルを利用してきたという。
女性は「すごく温かいホテルだったのでなくなるのはとても悲しい。本当はもっと続けてもらいたい」と語った。
同社の桜田隆社長は、最後のレストラン利用客を見送った。「利用していただいた全ての方に感謝している。最後まで地域を代表する格式のあるホテルとして営業を全うでき、従業員にもお礼を言いたい」と話した。