真冬の北海道キロロで温かいおもてなし　パウダースノーと非日常満喫するリゾートホテル

１年を通じて多くの観光客が訪れる北海道。特に冬季はパウダースノー（粉雪）でウインタースポーツが楽しめるとあって、インバウンド（訪日外国人客）を中心に注目を集める。そんな北海道で、昨年１２月にオープンしたばかりのリゾートホテルに滞在した。国際色豊かなスタッフや他の観光客と交流し、まるで海外のリゾートにいるようだった。

自然の中のリゾート

腰高まで降り積もった真っ白な雪が道路を覆い隠し、いてつく空気に頰がぴりぴりする。

北の大地の玄関口・新千歳空港（北海道千歳市、苫小牧市）からタクシーで約２時間。パウダースノーで人気のスキー場「キロロリゾート」（北海道赤井川村）のほど近くに昨年１２月、オープンしたリゾートホテル「クラブメッド・キロロ　グランド」がある。

コンセプトは自然の中のリゾート。夏はハイキングなどのアクティビティがあり、北海道の雄大な自然を感じられるという。クラブメッドで初めての天然温泉も魅力の一つだ。

館内は温かみのあるクリーム色を基調に、青や緑など自然を感じさせる色合いの内装が施される。スキーやスノーボード用品のレンタルショップ、レベルに応じたスキー・スノーボードクラスもあり、初心者でも楽しめるという。

大学生以来、約１０年ぶりのスキーとなる記者もウエアをレンタルして中級クラスに申し込んだ。

パウダースノーを満喫

翌日、集合場所に行くと誰もいない。館内に掲示されていた集合時間が間違っており、記者が参加するはずのクラスはすでに出発していたのだ。

どうしよう…。頭を抱えていると、スタッフがスキー場まで連れて行ってくれることになった。迎えに来てくれた英国人インストラクターのハリーと一緒にスキー場へ向かった。

クラブメッドの特徴の一つは、フレンドリーなスタッフとの交流。イングランド出身のハリーと英語を交えて会話していると、まるで外国のリゾートに来たかのようだった。

ハリーは５年ほど前から道内の別のクラブメッドホテルで働き、新型コロナウイルス禍でいったん帰国した上で再来日したという。「仕事とプライベートの境目はあいまいだけど、いろんな国のお客さんとの交流が魅力」と笑顔を見せた。

そして、無事に参加予定のクラスに合流。シンガポール、中国から訪れた女性観光客２人と一緒に、ふわふわのパウダースノーでスキーを満喫した。

夜はダンスパーティー

スキーだけでなく、ホテルでの食事やアクティビティも魅力的だ。レストランはビュッフェ形式で和洋中さまざまな料理が並ぶが、北海道の新鮮な海の幸も振る舞われる。夜間イベントとしてダンスパーティーも開かれ、他の宿泊客やスタッフと一緒に、楽しい時間を過ごした。

小さなトラブルにも見舞われたが、フレンドリーなスタッフのおもてなしに心温まる旅となった。（小川恵理子）

■クラブメッド　世界７０カ所でリゾートを展開する。飲食、スポーツ体験などのアクティビティが全て宿泊料金に含まれる「オールインクルーシブ」が人気で、国内では北海道と沖縄・石垣島で運営される。同ホテルの宿泊料金は部屋や時期によって異なるが、大人（１泊）４万３５００円～１１万６５００円、子供（４～１１歳）２万６１００円～６万９９００円。冬季は１２月初旬～５月初旬、夏季は６月初旬～１０月初旬まで開業。