オリエンタルランド、一時2%高 値上げも客数増に好感
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31日の東京株式市場で、東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)株が一時前日比113円(2%)高の5647円まで上昇した。前日の取引終了後に2023年4〜12月期の連結純利益が過去最高となったと発表。好調な業績を受けて買いが広がった。高値では利益確定の売りも出て、終値は1%安の5502円だった。
30日発表した23年4〜12月期決算は純利益が前年同期比66%増の998億円と、同期間としては5年ぶりに過去最高益を更新した。チケットの値上げにもかかわらず入園者数が伸びた。TDRの40周年イベントの集客効果やインバウンド(訪日客)の増加も寄与した。JPモルガン証券の姫野良太シニアアナリストは「値上げしても需要が底堅く、好感された」とみる。
6月には東京ディズニーシーでホテルを含む新エリア「ファンタジースプリングス」が開業予定だ。ゴールドマン・サックス証券の宗像陽アナリストは31日付のリポートで「滞在型リゾートとして1人当たり売上高の増加が長期的に進む」との見方を示した。
足元の株価は上場来高値圏にあり、一段の上値余地は少ないとの見方もある。市場では「今後は40周年イベントの反動減も見込まれる。市場の期待を押し上げる材料は現状少ない」(姫野氏)との声が出ていた。
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