福岡・大手門に23階高層ビル インターコンチ系ホテルも
福岡財務支局は18日、福岡市内の旧福岡家庭裁判所の土地・建物の入札について、野村不動産など4社が落札したと発表した。地上23階地下1階建ての高層ビルを建てる計画で住宅やオフィス、英インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ(IHG)系のホテルが入る。高層建築物が少ない福岡・大手門エリアの新たなシンボルとなりそうだ。
野村不のほか東京建物や西日本鉄道、九電不動産の4社が共同で落札した。ビルの延べ床面積は約4万8400平方メートルで、2029年10〜12月ごろの完成を目指す。面積の6割以上にあたる10〜23階を住宅とする計画で、1〜4LDKの間取りで全225戸を備える。
4〜9階は英IHGホテルズ&リゾーツのホテルが117室入る。低層部の2〜3階にはオフィスや眺望テラスを備え、1階には約200平方メートルの広場もつくる。
計画場所はふくおかフィナンシャルグループ(FG)本社ビルの東側にあり、周辺に舞鶴公園や大濠公園があるため水場や緑地に富んだ立地となっている。市の再開発促進策「天神ビッグバン」が進む都心部から徒歩20分ほど離れており、現在は低層ビルや単身者向けマンションが多く立ち並ぶ。
同地にあった福岡家裁が18年に大手門地区から六本松地区へ移転し、国際会議や展示会などMICE推進につながる提案を民間事業者から募っていた。契約金額などは事業者との契約が完了したのちに公表される見通しだ。