米デルタ航空10〜12月、増収増益 レジャー需要がけん引
【ニューヨーク=弓真名】米デルタ航空が12日発表した2023年10〜12月期決算は、純利益が前年同期比2.5倍の20億3700万ドル(約2950億円)だった。太平洋路線を中心としたレジャー需要が引き続き全体をけん引した。燃料コストの増加ペースが鈍ったことも採算向上に貢献した。
売上高は前年同期比6%増の142億2300万ドルだった。主力の旅客収入は121億7400万ドルと12%増えた。レジャー目的の旅行が引き続き人気だった。
地域別では、太平洋路線が45%増の5億5300万ドルと大きく伸びた。大西洋路線は23%増、ラテンアメリカ路線も18%増だった。国内線は7%増と前年同期比で伸び率は横ばいだったものの、デルタのグレン・ハウエンスタイン社長は「国内線も最近は好転している」とコメントした。
全体の運営コストは8%増だった。最も負担が大きい人件費は23%増えたが、燃料費は3%増にとどまった。燃料費は前年同期の42%増から増加率が大幅に縮小した。
23年12月期通期の売上高は前期比15%増の約580億4800万ドル、純利益は3.5倍の46億900万ドルだった。
24年12月期通期については、1株利益が6〜7ドルにとどまるとし、従来予想を下方修正した。サプライチェーンの混乱をうけた納期の延長や、維持補修コストの増加が利益を圧迫すると見込んでいる。この見通しをうけて、デルタの株価は12日、一時8%超下落する場面があった。
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