JR連合がベア月1万円要求へ 3%超、直近25年で最高
JR東海などの労働組合で組織するJR連合は、2024年の春季労使交渉で基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)の統一要求目安を月額1万円とする方針を固めた。新型コロナウイルス禍からの旅客回復を受け、要求額は直近25年で最高となる。ベア率は平均3%超で、定期昇給(定昇)を含めた全体の賃上げ率は同5%以上を目指す。
2月1日の中央委員会で正式決定される見通し。定昇制度がない組合では制度設立と併せ...
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。