栃木県の訪日宿泊者数、2023年過去最高更新へ 速報値
栃木県の2023年の外国人宿泊者数が過去最高を更新しそうだ。観光庁が26日発表した宿泊旅行統計調査(速報)で1〜10月の累計が36万1000人となり、過去最高だった19年通年の実績(35万4000人)を上回った。栃木は東京日帰り圏で、外国人宿泊者数は新型コロナウイルス禍前も全国32位(19年)と多くなかったが、宿泊地として見直されつつあるようだ。
訪日宿泊客増加の一因には、入国規制中も観光事業者が海外向けに新しいブランド戦略で情報発信してきた効果がある。県北の那須・日光では地域横断で観光事業者が手を組み、自然を満喫できる自転車ツアーを開発し外国人客を取り込んでいる。外資系高級ホテルの「ザ・リッツ・カールトン日光」の開業で、海外でも日光の認知度が高まったこともあり連泊も増えている。
訪日客が増える一方、観光業界は物価高や人手不足など課題も抱えている。福田富一知事は26日の記者会見で観光を含む県内産業界について「行政の手当も限定的にならざるを得ないが、最大限関係団体の意見を聞きながら必要な支援は積極的に行いたい」と話した。
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