藤田観光、優先株の一部を消却 業績回復で
藤田観光は7日、優先株の一部を消却すると発表した。日本政策投資銀行(DBJ)傘下のファンドから約51億円で買い戻す。インバウンド(訪日外国人)需要増による業績回復を受けて、優先配当など支払い負担の重い優先株を減らす。
同社は新型コロナウイルス禍で業績が落ち込んだ2021年9月に、DBJから150億円の出資を受けていた。発行した150株のうち、50株を取得して消却する。配当率は年4%で、今年1月からの配当金相当額を上乗せする。残りの100株についても取得を検討する。
当時調達した資金は運転資金のほか、23年7月に開業した「箱根ホテル小涌園」(神奈川県箱根町)の建設費に充てた。23年1〜9月期の連結決算は、最終損益が46億円の黒字(前期は31億円の赤字)だった。訪日外国人の需要が旺盛で、稼働率や平均客室単価(ADR)が上昇している。