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【パリ=梁田真樹子】博覧会国際事務局(BIE、本部・パリ)の総会が28日、パリで開かれ、ロシアが2025年大阪・関西万博への参加取りやめを表明した。ロシアはウクライナ侵略を続けており、侵略に伴い対露制裁を発動している日本や米欧への反発が背景にあるとみられる。
総会ではロシアの代表が「主催者とのコミュニケーションが取れていない」などと理由を説明した。メキシコとエストニアが大阪・関西万博からの撤退を通知しており、ロシアで3か国目となる。
一方、総会では30年の万博をサウジアラビアの首都リヤドで開催することを決定した。30年の万博開催には、韓国の
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、脱石油依存を掲げた経済計画「ビジョン2030」を打ち出し、観光にも積極的で、閉鎖的だった従来方針を転換している。
官房長官「侵略は万博理念と相違」
松野官房長官は29日午前の記者会見で、ロシアの大阪・関西万博への参加取りやめ表明を受け、「ロシアによるウクライナ侵略は、万博のテーマである『いのち輝く未来社会のデザイン』の理念と相いれない。現下の状況が変わらなければ、ロシアが万博に参加することは想定されない」と述べた。