ハウステンボス、来春に新アトラクション導入へ…年間入場者数300万人、5年後めどに
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大型リゾート施設のハウステンボス(HTB、長崎県佐世保市)は26日、2024年春に新たなアトラクションを導入することを明らかにした。香港を拠点とする投資会社PAGの傘下に入った昨年9月末以降、新施設の計画などを公表するのは初めてで、年間入場者数も、5年後をめどにコロナ禍前を上回る300万人に伸ばす目標を示した。
HTBの坂口克彦社長と、PAGと連携してHTBの運営支援を担うマーケティング企業「刀」(大阪市)の森岡毅・最高経営責任者(CEO)らが佐世保市で記者会見した。
坂口社長らは、数年以内に数百億円を投じてアトラクションの新設などを進める考えを示し、まず24年春に「乗り物」のアトラクションを設けると説明した。坂口社長は「人と組織を強くして新しい力を生み出し、コロナ禍で傷ついた観光業を盛り上げるための一翼を担いたい」と述べた。
傘下入り後に実施した組織改革についても公表し、大規模な投資を集客増につなげるため、新施設の構想などを練る「アトラクション開発課」を7月に新設したことを明らかにした。入場者の消費行動や客層などを調査・分析する「インテリジェンス部」も設けたという。

HTBによると、コロナ禍で落ち込んだ入場者数は足元で回復傾向にある。森岡氏は会見で、コロナ禍前に年約170万人だった有料入場者数を「5年後ぐらいには300万人にしたい」と述べ、日常生活では味わえない魅力づくりに注力することを強調した。
HTBを巡っては、親会社だった旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)が昨年9月、PAGに株式を売却。HTBは、大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」を再建した経験を持つ森岡氏らの支援を受け、今後の経営戦略を検討していた。