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北陸鉄道(金沢市)は来年3月から、同社が運行するバスや鉄道運賃の支払いに、クレジットカードなどによるタッチ決済を導入する。キャッシュレス化によって利便性を高め、利用客の減少が続く路線の維持につなげたい考えだ。
タッチ決済は、「Visa」や「JCB」など5種類のカードに対応しており、乗降時に端末にかざすだけで支払いが完了する。手続き不要で使えるため、交通系ICカードを持たない人もキャッシュレス乗車ができる。
来年3月の北陸新幹線県内全線開業に合わせ、加賀地域で運行するバスを中心に導入し、2025年度までに県内全域のバスと鉄道に対象範囲を拡大する。同社のICカード乗車券「ICa」は引き続き利用可能だ。
同社は、金沢市内の観光地を巡る一部路線バスで、昨年から全国で使える交通系ICカードを導入するなど、乗客の利便性向上を図っている。クレジットカードによるタッチ決済は海外で普及しており、訪日外国人客の利用増も見込まれるという。
総事業費は7億5000万円で、国や県などの補助金を活用しながら導入を進める。北鉄の担当者は「新たな決済方法の導入によって、より多くの人に鉄道やバスを利用してもらいたい」と期待を込めた。