長野の外国人宿泊者、4月は14万人 前年同月の84倍に
新型コロナウイルスの5類移行で社会経済活動が再開するなか、全国でインバウンド(訪日外国人)が増加している。観光庁の速報値によると、信越では長野県の4月の外国人延べ宿泊者数が前年同月比84.4倍の14万人で、全国の増加率(18.9倍)を大きく上回った。長野市はインバウンド向けの旅行会社を対象にした補助金も設け、外国人のさらなる誘客に力を入れている。
全国の4月の外国人延べ宿泊者数は952万人。コロナ前の19年4月と比較すると16%減まで回復した。都道府県別にみると、長野県は同8%減で、コロナ前の水準に近づきつつある。22年4月と比較した増加率84.4倍は、全国で4番目の高さだった。
規制緩和や円安も追い風に今後も増加が期待されるなか、長野市は今月からインバウンド向けに市内宿泊の旅行プランを販売する旅行会社に対して補助金を交付する制度を始めた。販売価格の2分の1以内で、外国人宿泊者1人につき8000円を限度に補助する。2泊以上する場合は1万1000円が限度となる。
市内での飲食、交通利用、観光地での体験のうち2つ以上を含むことが条件。交通は鉄道や貸し切りバスの利用、タクシーでの送迎などが対象となる。観光地での体験は、そば打ちや陶芸、寺や神社の参拝などを想定する。
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