百貨店売上高、4月8.6%増 インバウンド20万人超
日本百貨店協会(東京・中央)が23日発表した4月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比8.6%増と14カ月連続のプラスだった。インバウンド(訪日外国人)の購買客数は2020年2月以降初めて20万人を超えた。ゴールデンウイーク(GW)を前にスーツケースなどの旅行用品も好調だった。
新型コロナウイルス感染拡大前の19年4月の売上高と比べると、6.3%減の水準まで回復している。インバウンドは台湾や韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)などからが多く、購買客数は22年同月比16倍の約22万人だった。
商品別に見ると、化粧品は前年同月比14.6%増と14カ月連続のプラスだった。3月13日にマスクの着用が個人の判断に委ねられ、口紅やチークなどが売れている。衣料品は10.2%増。外出機会の増加に加え気温が上昇したこともあり、幅広い商品で需要が伸びた。ラグジュアリーブランドを含む身のまわり品は16.5%増だった。
5月1〜17日の主要百貨店の売上高は前年同期比で約7%増だった。19年と比べても約2%減。日本百貨店協会の安田洋子専務理事は「(マスク着用の緩和や新型コロナの5類移行などで)消費者のマインドが開放的になってきているのは百貨店にとっても間違いなくプラス」と話す。
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