富士石油、再生航空燃料の製造検討 千葉県の製油所で
富士石油は17日、持続可能な航空燃料(SAF)を製造する検討を始めたと発表した。袖ケ浦製油所(千葉県袖ケ浦市)に生産設備を設け、2027年度からSAFを年間で約1億8000万リットルつくることを想定する。同社が22年度に出荷したジェット燃料の約2割に相当する。航空会社が燃料の脱炭素化を進めており、需要が増えるとみている。
プラントの基本設計をこのほど始めた。伊藤忠商事と協力しながら最終的な投資判断をする。袖ケ浦製油所では3月まで、輸入したSAFを通常のジェット燃料を混ぜて国内の空港に出荷する実証事業をしていた。
SAFは二酸化炭素(CO2)排出量を原料の調達から消費までの過程で、石油由来のジェット燃料と比べ最大8割減らせるとされる。日本政府は30年に国内航空会社が使用する燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。