国交省、空港の人手不足解消へ指針骨子案 業界に改善策
国土交通省は11日、空港業務の人手不足対策を議論する有識者検討会を開いた。航空機の誘導など「グランドハンドリング」を担う人員の処遇改善や、職場環境の整備などを盛り込んだ指針の骨子案を示した。業界に業務環境の改善を促し、新型コロナウイルス禍からの本格的な旅行需要の回復に対応できるようにする。
6月中のとりまとめを目指す。指針には地上業務の人員確保に向けた業務負担の軽減策や、地方空港維持についての自治体との関係のあり方などを盛り込む。空港会社や業界、自治体のそれぞれに取り組むべき事項を具体的に示す。
旅行需要の本格的な回復で空港業務の維持が厳しくなっている。国交省によると、旅客案内や航空貨物などの地上業務に従事する人材はコロナ前と比べ1〜2割、保安検査員は2割ほどそれぞれ減った。人員不足による空港の混雑が指摘されている。