九州の4月宿泊稼働、前年比上昇 GWは阿蘇など高水準
九州経済調査協会が10日発表した4月の九州7県の宿泊稼働指数は、前年同月比15.6ポイント上昇の62.8だった。19カ月連続で前年同月を上回った。ゴールデンウイーク(GW)期間中は、熊本県阿蘇市などで指数が高水準となった。新型コロナウイルス禍からの経済回復が進み、観光地を中心に底堅い需要がみられた。
県別では佐賀が2.6ポイント高い70.7と全国4位だった。沖縄県(54.0)は22.8ポイントの大幅上昇で、各県とも前年同月を上回る水準だった。一方で九経調の担当者は4月の動向について「春休みと大型連休に挟まれた期間で、前月に比べると需要は落ち着いた」と話す。
10日発表したGW期間(4月29日〜5月5日)の九州の指数平均は73.5で、前年同期を3.6ポイント上回った。市区町村別では阿蘇市が7ポイント上昇の98.3と高く、大分県由布市(97.1)や佐賀県嬉野市(96.1)が続いた。「コロナの感染状況に応じて需要が変動する段階は終わった」(九経調)として、今後も安定需要が見込まれる。
同日発表した九州7県の景気動向指数(CI)の5月予測値は、前月比1.9%上昇して132.8だった。全県がプラスで、主に消費分野の指標が高まった。沖縄は3.4%上昇の115.1だった。