米航空各社、高収益見込むも航空機納入の遅れを懸念

米航空各社、高収益見込むも航空機納入の遅れを懸念
 米航空各社は強い旅客需要が続く中で今四半期の高収益を予想しているが、航空機納入の遅れと人員不足により、需要を全面的に生かす戦略に暗雲が垂れ込めている。写真は2018年3月、ロサンゼルスで撮影したアメリカン航空機(2023年 ロイター/Mike Blake)
[シカゴ 27日 ロイター] - 米航空各社は強い旅客需要が続く中で今四半期の高収益を予想しているが、航空機納入の遅れと人員不足により、需要を全面的に生かす戦略に暗雲が垂れ込めている。
アメリカン航空やサウスウエスト航空を含む数社は、向こう数カ月にわたり米航空機大手ボーイングの機体納入の遅れにより、打撃を被る恐れがあると指摘する。インフレの高進で旅行費用が上昇しているにもかからず、旅客需要は堅調に推移している。
アメリカン航空は年内にボーイングから20機を受け取る予定。同社のロバート・アイソム最高経営責任者(CEO)は、納入の遅れが夏期の運行計画に影響を及ぼす事態を懸念していると話した。
アイソム氏は「ボーイングの幹部とは頻繁にやりとりしている。彼らにはしっかりと行動してもらう必要がある」と述べた。
サウスウエスト航空は27日、ボーイングの機体納入の遅れを理由に輸送計画を縮小した。同社は、ボーイングが737―8型機の製造上の問題を公表したことを受け、同機の今年の納入見通しを当初計画の90機から70機に修正。これに伴い、今年10―12月期の輸送能力が前年より7%低い水準になると見込んだ。
同社のタミー・ロモ最高財務責任者(CFO)は「ボーイングの最近の製造に関する問題を踏まえ、より慎重な想定に基づく計画が賢明だと実感している」と語った。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab