JAL・ANAと九州の地域航空3社、離島便を共同運航

日本エアコミューター(JAC、鹿児島県霧島市)など九州の地域航空3社と日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)は30日、九州の離島などを結ぶ路線でコードシェア便の運航を開始した。大手2社が系列を超えて共同運航するのは初めて。利便性の向上やチケットの販路拡大により、人口減少などで厳しい経営環境にある地域航空の活性化につなげたい考えだ。
参加する地域航空会社はJACと天草エアライン(AMX、熊本県天草市)、オリエンタルエアブリッジ(ORC、長崎県大村市)。従来、JALはAMXと、ANAはORCとそれぞれコードシェア便を運航、JAL子会社のJACについてはJAL便名で運航してきた。JALは新たにORCの長崎―対馬など5路線22便、ANAはAMXの天草―福岡など2路線8便とJACの福岡―屋久島など14路線44便を共同運航する。
5社は2019年10月に地域航空サービスアライアンス有限責任事業組合(EAS LLP)を設立し、これまでも離島など就航地域の魅力を発信するプロモーションなど販促面で協力してきた。共同運航に乗り出すことでAMXやORCといった地域航空会社にとっては大手航空会社を介して座席の販売拡大が望める一方、大手航空会社は乗り継ぎの選択肢が増えて利便性が高まり、利用者の増加や人流の活性化が期待できる。
地域航空は離島などでの生活に欠かせない移動手段であるものの、少子高齢化による利用者の減少に加え、機体の維持などにかかる費用も大きく、厳しい経営環境にある。今後は運航に使う機体の部品を共用するなどの取り組みを進めていく。共同運航する便数については、利用者の状況に応じて定期的に増減させるという。
同日の記者会見に出席したAMXの永岡真社長は「天草は自家用車の利用も多いため、新型コロナウイルス禍で大変苦労をしている。(JALだけでなく)ANAを利用している人にも天草の魅力を知ってもらえると大変期待している」と話した。