世界の航空燃料需要、今後1─2年でコロナ禍前水準に=シェル幹部

世界の航空燃料需要、今後1─2年でコロナ禍前水準に=シェル幹部
 9月27日、英石油大手シェルのジェット燃料子会社、シェル・アビエーションのプレジデントであるヤン・トシュカ氏は、世界の航空燃料需要は今後1─2年で新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の年3億トンという水準に完全に回復する見通しと述べた。写真はオランダのアムステルダムにある空港で6月撮影(2022年 ロイター/Piroschka van de Wouw)
[シンガポール 27日 ロイター] - 英石油大手シェルのジェット燃料子会社、シェル・アビエーションのプレジデントであるヤン・トシュカ氏は27日、世界の航空燃料需要は今後1─2年で新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の年3億トンという水準に完全に回復する見通しと述べた。アジア太平洋石油会議(APPEC)の合間、ロイターに対して語った。
同氏によると、米国の需要は既に2019年の水準に回復。欧州は同水準の80%超に達しており、向こう1年で完全に回復するという。
「アジアは(コロナ感染状況により)市場が開いたり閉じたりしている状況で、道のりは平たんではない。今後1年以内の回復を見込んでいるが、完全な復活にはもう1年かかるかもしれない」と述べた。
ロシア産石油製品への制裁を背景に、欧州ではジェット燃料の供給が逼迫。米国や中国、インド、中東からの輸入が増加している。同氏は「より遠くの製油所から購入する必要が生じており、その結果、海運や鉄道など、あらゆる輸送手段にストレスがかかっている」と指摘した。

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