松島で交通社会実験 車両通行規制でにぎわい確保
日本三景の一つに数えられる松島の魅力向上に向け、国、宮城県、宮城県松島町などは大型車両の通行規制などにより観光客らが安心して周遊できる環境を確保する交通社会実験を実施する。期間は10月28~30日の3日間。車両の迂回がスムーズに行われるかなど実験の結果を検証し、今後の対応を検討する。
実験場所は松島海岸地区の国道45号線のJR松島海岸駅付近から松島観光物産館付近までの約700メートルの区間。全区間を通じて大型車両の通行を規制する。松島海岸レストハウス付近から同物産館付近までの約250メートルはすべての車両の通行を規制する「歩行者天国」にし、オープンカフェや休憩施設、イベントスペースとして活用する。
実施時間は午前10時~午後3時。代替交通手段として、周辺の町営、県営の駐車場などと海岸地区を結ぶ循環シャトルバスを運行する。主要な迂回路には案内看板を設置し、交差点には誘導員を配置する。
松島海岸地区は通過交通が多いことに加え、休日には駐車場が空くのを待つ観光客の車両もあり、慢性的な渋滞が発生している。渋滞による追突などの事故も発生し、混雑時にはベビーカーや車椅子などでの移動も困難な状況になっている。今回の実験について村井嘉浩宮城県知事は「知事に就任してすぐにやりたいと言って17年かかった。相当思い入れが強い」と話した。