アバターでホテル探索 仮想と現実融合 米マリオット

注文した飲み物のグラスを置くコースターにもQRコード。バーでもAR空間が楽しめる=22日、大阪市福島区(田村慶子撮影)
注文した飲み物のグラスを置くコースターにもQRコード。バーでもAR空間が楽しめる=22日、大阪市福島区(田村慶子撮影)

米ホテルチェーン大手マリオット・インターナショナルは22日、大阪や東京などで展開する宿泊主体型ホテル「モクシー」に、「アバター」と呼ばれる仮想空間上の分身やAR(拡張現実)を使った探索ゲーム型の宿泊サービスを導入した。

手持ちのスマートフォンから特設サイトにアクセスしてアバターを作り、客室やバー、フィットネスジムなど6カ所に設けられた指定のQRコードから5つをスマホで読み込むと、抽選で無料宿泊券などの賞品が贈られる。

新たなホテル滞在プログラムとして、1990年代半ば以降に生まれ、オンラインゲームに日頃から親しむ「Z世代」などを狙う。利用対象は同社グループホテル会員の宿泊客。ただ、飲食の利用客でもアバター作成など一部なら体験できる。

客室で記念撮影。スマホで操作するとアバターが踊る=22日、大阪市福島区(モクシー大阪新梅田提供)
客室で記念撮影。スマホで操作するとアバターが踊る=22日、大阪市福島区(モクシー大阪新梅田提供)

新サービスは「モクシー大阪新梅田」(大阪市福島区)など国内の全4軒で始めた。他にも中国や台湾、韓国などアジア圏の全8軒でも12日に先行導入。同ホテルによると3年後にアジア圏人口の4分の1がZ世代になるとの見通しがあり、日本では回復が見込まれるインバウンド(訪日外国人客)の取り込みにつなげる。

アバターは髪形や肌の色、服装などを自分好みにカスタマイズできる。特設サイトには現実とアバターなどが融合したAR空間が映し出され、アバターと一緒に踊ったり、記念撮影を楽しんだりできる。

小谷信子セールスマネジャーは「QRコードを探索しながら巡るため、ホテルを知ってもらい、館内(付帯施設)の利用にもつながる」と期待している。

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