米ホテルチェーン大手マリオット・インターナショナルは22日、大阪や東京などで展開する宿泊主体型ホテル「モクシー」に、「アバター」と呼ばれる仮想空間上の分身やAR(拡張現実)を使った探索ゲーム型の宿泊サービスを導入した。
手持ちのスマートフォンから特設サイトにアクセスしてアバターを作り、客室やバー、フィットネスジムなど6カ所に設けられた指定のQRコードから5つをスマホで読み込むと、抽選で無料宿泊券などの賞品が贈られる。
新たなホテル滞在プログラムとして、1990年代半ば以降に生まれ、オンラインゲームに日頃から親しむ「Z世代」などを狙う。利用対象は同社グループホテル会員の宿泊客。ただ、飲食の利用客でもアバター作成など一部なら体験できる。
新サービスは「モクシー大阪新梅田」(大阪市福島区)など国内の全4軒で始めた。他にも中国や台湾、韓国などアジア圏の全8軒でも12日に先行導入。同ホテルによると3年後にアジア圏人口の4分の1がZ世代になるとの見通しがあり、日本では回復が見込まれるインバウンド(訪日外国人客)の取り込みにつなげる。
アバターは髪形や肌の色、服装などを自分好みにカスタマイズできる。特設サイトには現実とアバターなどが融合したAR空間が映し出され、アバターと一緒に踊ったり、記念撮影を楽しんだりできる。
小谷信子セールスマネジャーは「QRコードを探索しながら巡るため、ホテルを知ってもらい、館内(付帯施設)の利用にもつながる」と期待している。