星野リゾート、使用済み食用油を航空燃料に まず関西で
星野リゾート(長野県軽井沢町)は17日、自社の宿泊施設で回収した使用済みの食用油を再生航空燃料(SAF)として活用する取り組みを始めると発表した。バイオ燃料を手掛けるレボインターナショナルなどが設立したSAFの製造会社が加工し、2025年以降に航空会社に提供する。このほど関西のホテルで発生する廃油の再利用を始めた。今後全国に広げていく。
星野リゾートの施設で揚げ物などの調理に使った廃油を再活用する。レボインターナショナルや日揮ホールディングスなどが共同で設立したサファイア・スカイ・エナジー(横浜市)が堺市で建設中のSAF製造プラントの原料に使う。25年のプラント稼働開始までは、レボインターナショナルが廃油を回収し、トラックのバイオディーゼル燃料に加工する。
17日に関西国際空港に隣接する商業地区「りんくうタウン」(大阪府泉佐野市)で星野リゾートが運営するホテル「OMO関西空港 by 星野リゾート」の廃油の回収を始めた。同ホテルでは年間1380リットルほどの廃油を集める計画だ。
使用済み食用油を使ったSAFは従来の航空燃料と比較して二酸化炭素(CO2)排出量を約80%削減できるとされる。日本政府は30年をめどに航空燃料のSAF混合率を10%にすることを目標として掲げており、原料確保が課題になっていた。