仙台市の宿泊税、1泊200円案検討 制度の詳細詰める
仙台市は5日、導入を目指す宿泊税について1人1泊あたり一律で200円を徴収する案を軸に検討を進めると発表した。市の試算によると、導入されれば観光に関する財源は年間で12億3000万円増える。今後、修学旅行など学校の教育活動への課税の有無や宿泊事業者の申告・納入方針などを詰める。別途宿泊税の導入を目指す宮城県との調整も進める方針だ。
同日開かれた第8回仙台市交流人口拡大推進検討会議で明らかにした。仙台市は1月に4つの税収案を発表しており、観光に必要な施策の事業規模から200円の課税が妥当だと判断した。温泉旅館を経営する委員からは「ちょっと高い」「拙速に進めてはならない」との意見も上がった。
仙台市は宿泊税の導入検討を1月に再開した宮城県との協議も進める。県は20年に宿泊料金が3000円以上の場合1泊あたり300円を徴収する案をまとめていたが、新型コロナウイルス禍で取り下げていた。
県と市がともに徴収している自治体は全国で福岡県と福岡市、北九州市だ。宿泊客から徴収した200円を県50円、市150円と配分して徴収している。