東武鉄道(東京都)は31日、栃木県日光市で運行している蒸気機関車「SL大樹」の燃料の一部を石炭から、植物由来の「バイオコークス」に置き換える実験を始めた。同社によると、SLにバイオ燃料を使うのは日本初。二酸化炭素(CO2)削減が期待でき、約1年かけて実用性を検証する。SL大樹は観光活性化などを目的に、2017年から日光市鬼怒川を中心に走っている。実験では、ボイラー内の温度を一定に保つための燃料の約4割をそば殻などから作ったバイオコークスに置き換える。
また同社は、軽油で走るディーゼル機関車「DL大樹」でも、廃食油から精製したバイオディーゼル燃料を混合した軽油を導入した。両車両での取り組みで、併せて年間約150トンのCO2削減が見込まれるという。
実験期間中は、車両のナンバープレートなどを緑色に変更する。