米ホテル大手マリオット、ロシア事業停止へ
【ニューヨーク=西邨紘子】米ホテル大手マリオット・インターナショナルは3日、ロシアでのホテル事業を差し止めると発表した。直近の米英欧によるロシアへの追加制裁で「ホテル運営やフランチャイズ事業を続けることが不可能になる」と説明している。
マリオットはロシアのウクライナ侵攻を受け、3月の時点でロシア国内のオフィス閉鎖と、新規開業・投資のとりやめを決めていた。ただ、既存ホテルについては「人道上の理由」として運営を継続してきた。具体的な運営停止の時期などは公表せず「(進出から)25年間の歴史がある市場で事業をやめる工程は複雑なものになる」と説明している。
ウクライナ紛争が長期化するなか、欧米企業を中心にロシア事業から撤退する動きが相次いでいる。米エール大の調査によると、これまでに300社以上が事業撤退を決めた。米マクドナルドが5月、ロシア事業売却を決めるなど、直近では具体的な手続きに入る動きも出はじめた。
関連企業・業界