航空各社、GW国内線旅客2倍に 「宣言なし」で回復
全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)など国内航空11社が10日発表したゴールデンウイーク(GW)の利用実績によると、国内線の旅客数は前年同期比2倍の267万4053人だった。ANAは同88%増の95万8724人、JALは2.3倍の91万6376人だった。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、3年ぶりに行動制限のないGWとなったことで旅行や帰省による利用が増えた。「家族連れの利用が増え、ピーク日の利用率は9割を超えた」(ANAの担当者)。方面別では各社とも東北や関西、中国、四国などが伸びた。コロナ前の19年同期比では7~8割の水準にとどまる。
ANA、JALなど7社の国際線の旅客数は前年同期比4.7倍の14万1156人だった。ANAは5倍の6万7375人、JALは4.5倍の7万3039人とともに増加した。4月に政府の水際対策が緩和されて以降、需要回復の兆しがみられる。
政府の渡航制限の緩和が進んだことで、旅行会社がツアーを再開した。航空各社は需要の高いホノルル線を増やしており、「期間中はほぼ満席となった便もあった」(ANA)という。
各社とも国際線の実績は新型コロナ前の2019年同期比で2~3割の水準にとどまる。政府は6月以降、入国者数上限の緩和や外国人観光客の入国再開を検討しており、航空各社は一段の制限緩和を求めている。
国際線も入国制限の緩和で需要が戻りつつあるが、コロナ前比は2~3割の水準で、本格的な回復にはまだ時間がかかりそうだ。
新型コロナウイルスの感染症法上の分類が2023年5月8日に季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行しました。関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。
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