「ワールドクラス」の航空会社を発表…顧客サービス、安全性、持続可能性を兼ね備えた7社

A Qatar Airways jet arriving from Doha, Qatar, at the airport in Frankfurt, Germany, in January 2015

2015年1月、ドイツ・フランクフルト空港で、カタールのドーハから到着したカタール航空機。

AP Photo/Michael Probst, File

  • APEXは、世界の7つの航空会社を「ワールドクラス」に選出した。
  • このうち3社は中東系、2社はアジア系、2社はヨーロッパ系の航空会社だった。
  • このランキングは、サービス、安全性、サステナビリティに関する乗客調査と専門家による監査に基づいている。

エアライン・パッセンジャー・エクスペリエンス・アソシエーション(The Airline Passenger Experience Association:APEX)は、2021年12月、世界の航空会社の中から2022年の「ワールドクラス(World Class)」を選出した。7社のうち3社が中東の航空会社だった。

乗客の体験向上を目指して航空会社や旅行関連企業などが参加する非営利団体で、世界最大級の航空業界団体であるAPEXは、顧客体験に焦点を当てて、「安全」、「サステナビリティ(持続可能性)」、「サービス」の観点から世界で最も優れた航空会社の年間ランキングを発表した

APEXによるとこの賞は各航空会社のエコノミー、ビジネス、ファーストの各クラスでのフライトの乗客の機内での体験を評価するアンケートを1年間行い、これに専門家による監査を組み合わせて評価している。その結果、「ワールドクラス」にふさわしい航空会社が決定され、2021年は7社が選出されたという。

7社のうち、中東系の航空会社が3社、アジア系の航空会社が2社、ヨーロッパ系の航空会社が2社で、アメリカの航空会社は選ばれなかった。

「ワールドクラス」を受賞した航空会社は、座席や機内食など特に具体的な要素であるサービスを含め、3つのカテゴリーすべてにおいて優れていた。

APEXが発表した「ワールドクラス」の航空会社トップ7は以下の通り(アルファベット順)。


エミレーツ航空(Emirates)

Emirates

エミレーツ航空。

ZGPhotography/Shutterstock

アラブ首長国連邦のドバイに本拠地を置くエミレーツ航空は、歴史的に優れた旅客サービスを提供しており、ロンドンを拠点とする世界の航空格付け会社、スカイトラックス社(Skytrax)の「世界のトップ100エアライン(Skytrax's World's Top 100 Airlines)」では第4位を獲得している。エミレーツ航空は最も優れた機内エンターテインメントを提供しているとAPEXは評価し、同社を「品質第一主義」、「高い基準」、「魅力的なクルー」を持つ航空会社であると述べている。


日本航空(Japan Airlines)

Japan Airlines.

日本航空。

EQRoy/Shutterstock

日本航空は2021年のスカイトラックス社のランキングで5位と健闘しており、このリストに入っているのも不思議ではない。スカイトラックス社は日本航空に3つの賞を授与しており、一方、APEXは、日本航空を「素晴らしいホスピタリティ」と評価し、温かく迎え入れてくれる客室乗務員のサービスは常に良好だと述べている。


KLMオランダ航空(KLM)

KLM Royal Dutch Airlines.

KLMオランダ航空。

Fasttailwind/Shutterstock.com

オランダを本拠地とするKLMオランダ航空は、今年のスカイトラックス社のトップ10にはラインクインせずに16位だったが、APEXからは、そのサステナビリティへの取り組みについて高い評価を受けている。APEXによると、KLMオランダ航空は環境への負荷を減らすリーダー的存在であり、短距離便において「優れた効率性への取り組み」を行っているという。


カタール航空(Qatar Airways)

Qatar Airways.

カタール航空。

AP Photo/Michael Probst

カタールの国営航空会社であるカタール航空は、スカイトラックス社のランキングで第1位、イギリスのトラベル雑誌「ビジネス・トラベラー(Business Traveller)」のベスト・エアラインでは第2位を獲得するなど2021年も数々の賞を受賞している。APEXはカタール航空について、その機内食は「完璧な料理のプレゼンテーション」で「独特のデザイン」だとし、さらに、広々とした上質なキャビンを持つ航空会社だと評価した。


サウディア(Saudia)

Saudia.

サウディア。

Markus Mainka

サウジアラビアのジェッダを本拠地とする国営航空会社サウディアは、スカイトラックス社のトップ20にはラインクインしなかったが、APEXの調査に参加した乗客や監査員から高い評価を受けた。最大のポイントは、同社の安全性、革新性、ホスピタリティ、そして食体験への取り組みだ。サウディアは機内でシェフがパーソナルな食事を提供する世界でも数少ない航空会社のひとつだ。


シンガポール航空(Singapore Airlines)

Singapore Airlines.

シンガポール航空

Thiago B Trevisan/Shutterstock.com

シンガポール航空は、スカイトラックス社やビジネストラベラー誌などから、常にワールドクラスの航空会社と評価されており、APEXもまた同様の評価をしている。APEXはシンガポール航空の一貫したサービス、カスタマー・リテンション(顧客維持)、そして「特筆すべきブランドの完全性」を称賛している。


ターキッシュ エアラインズ(Turkish Airlines)

Turkish Airlines.

ターキッシュ エアラインズ。

Markus Mainka/Shutterstock.com

トルコの国営航空会社ターキッシュ エアラインズは、スカイトラックス社のトップ10にはランクインしなかったが、APEXの基準は上回った。安全性、寛容性、ブランド力、そして料理のレベルの高さが評価されている。ターキッシュ エアラインズでは、サウディアと同様、プレミアム・ゲストの食体験を向上させるため、機内にシェフを配置している。

[原文:These are the 7 'World Class' airlines excelling in customer service, safety, and sustainability — see the full list

(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)

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