全日空のCAが移住、県職員業務と兼業スタート

東孝司
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 全日本空輸(ANA)の現役キャビンアテンダント(CA)が、1日から鳥取県庁で会計年度任用職員として働き始めた。県内に居住しながら客室乗務の仕事をし、乗務をしない日は「とっとりへ ウェルカニ コーディネーター」の職名で観光誘客の情報発信をする。コロナ禍で注目されている兼業の取り組みだ。

 移住してきたのは金井塚(かないづか)千秋さん(26)。埼玉県出身で、2018年からCAとしてANAで働いている。国内線のほか、語学力を生かして米国や欧州との間の国際線でも活躍してきた。

 厳しい経営環境のなか、新たな働き方を進める社内において、地方居住と兼業をセットにしたプロジェクトがあることを知り、「視野を広げ、成長につなげたい」と応募したという。

 CAの勤務は2勤4休。鳥取から羽田へ「出勤」し、そこから国内各路線に乗務する。残りの日の2日程度は県庁のふるさと人口政策課でインスタグラム「とっとりdiary」の発信業務をする。「暮らしの一コマ」のような、居住者ならではの情報発信を心がけるという。

 1日にコーディネーターの任命式が県庁であり、平井伸治知事は「県を挙げて応援する気持ちで迎えた。じっくりと時間をかけて、海外向けにも鳥取の情報発信をしていただければ」と激励。金井塚さんは「不安より楽しみの方が大きい。鳥取県のみなさんはANAに親しみをもってくれている印象。ぜひ貢献したい」と決意を語った。

 県は今年4月にも「在籍出向」の形でANA職員1人を「観光誘客ディレクター」として採用している。(東孝司)

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