前橋市の白井屋ホテル、海外のホテル賞を相次ぎ受賞
老舗旅館を再生して2020年に開業した白井屋ホテル(前橋市)が海外のホテル関連の賞を相次ぎ受賞している。ドバイを拠点とする組織が選ぶ「インターナショナル・トラベル・アワード(ITA)」において「ザ・ベスト・ニュー・ホテル・イン・ジャパン2021」を受賞した。英国の旅行雑誌「ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー(NGT)」からは21年のホテル賞を得た。両方とも日本では唯一、同ホテルを選出した。
ITAは世界の観光業界において優秀なパフォーマンスをたたえるために創設された。ゴールデン・ツリー・イベンツ・マネジング・アンド・オーガナイジング(ドバイ)が主催する。21年は4500以上の候補から150が選ばれた。
「NGTホテル・アワード2021」には世界各地で過去1年に開業したなかから39軒が選ばれた。同賞は「ベストグルメホテル」など13部門に分かれており、白井屋ホテルは「ベストデザインホテル」部門で入賞した。NGT10月号で紹介された。
このほか、6月には米国のインテリア雑誌「AD(アーキテクチュラルダイジェスト)」が創設した「2021ADグレート・デザイン・ホテル・アワード」を受賞した。同賞には過去1年間に国内外で開業した24軒が選出された。
白井屋ホテルをめぐっては、前橋市出身でジンズホールディングス社長の田中仁氏が廃業した老舗旅館の再建プロジェクトを主導。建築家の藤本壮介氏が全体の設計を担当し、国内外の著名クリエーターが作品提供などで協力した。旅行者だけでなく住民も利用する「まちのリビング」を目指している。
ITAの受賞に際し、白井屋ホテルでは「地元、そしてこれから前橋を訪れてくださいます方々に、まちのリビングとしてご利用いただけますよう、一層業務に専心してまいります」とコメントしている。