ANA、徒歩移動にもマイル付与 12月からアプリ提供
全日本空輸(ANA)グループでマイル関連事業を手がけるANA X(東京・中央)は15日、徒歩や電車、自転車などでの移動距離に応じてマイルがたまるスマートフォンアプリの提供を12月に始めると発表した。日常生活でマイルをためやすくしてマイル事業の顧客基盤を強化し、非航空収入の拡大につなげる。
アプリの名称は「ANA Pocket」。日常の移動に応じてポイントがたまり、ポイントをマイルやギフト券などに交換できる仕組みだ。スマホの位置情報サービスを介して得た移動データを人工知能(AI)で解析し、移動手段などを割り出す。
期間内に一定の距離を歩いたり、指定された場所を訪れたりする課題を達成すればポイントを得られるゲーム感覚の機能なども備えている。ANAはアプリで課金収入や広告収入を得るほか、航空券販売や電子商取引(EC)などマイルを活用する他のサービスの利用促進効果も見込む。
ANAグループは新型コロナウイルス感染拡大を受け、航空需要の変動リスクに強い事業構造を作ろうと非航空分野を強化している。日本航空(JAL)などが出資する米マイルズも徒歩などの移動に応じてマイルを付与するサービスを、今後日本で提供する見通しだ。