ある航空会社の客室乗務員は乗客の暴力に対抗するため、7月から護身術の訓練を受けている。
Getty Images
- 9月9日に発表されたバイデン政権のコロナ対策は、マスク着用義務に違反した旅行者の罰金を2倍にした。
- 繰り返し違反した場合、最高で3000ドルが科せられる。
- マスクをめぐる衝突は、飛行機での手に負えない乗客の苦情の75%以上を占めている。
アメリカのバイデン大統領が2021年9月9日に発表したCOVID-19アクションプランでは、航空機や一部の公共交通機関を対象としたアメリカ運輸保安庁(TSA)のマスク着用義務に違反した旅行者への罰金が倍増する。
現在、マスク着用義務に違反した旅行者への罰金は、250ドルから始まり、繰り返し違反した場合は1500ドルまでの罰金が科せられる。新しいガイドラインでは、最低額が500ドル、最高額が3000ドルに引き上げられた。
アメリカ連邦航空局(FAA)は2021年1月以降、手に負えない乗客に対して68万2000ドル以上の罰金を科している。
マスクをめぐる衝突は、手に負えない乗客の苦情の75%以上を占めており、客室乗務員は「前例のないほどの暴力」による脅威を訴えていると、Insiderは7月に報じた。
FAAは、2021年に入ってから3271件の手に負えない乗客の報告を受けている。そのうちおよそ2475件は、連邦政府のマスク着用義務に逆らう乗客によるものだ。
8月下旬、TSAは旅行中のマスク着用義務を2022年1月18日まで延長した。
この罰金の引き上げは、発表された6つのアクションアイテムのうちの1つ、「検査とマスク着用義務の強化」という項目に関するものだ。
6つのアクションアイテム
- ワクチン未接種者へのワクチンを接種する
- ワクチンを接種した人の保護を強化する
- 学校を安全に運営する
- 検査とマスク着用義務を強化する
- 経済回復を守る
- COVID-19感染者のケアを向上させる
このプランによると、罰金の増加は「COVID-19との戦いを続ける中で、他の交通手段でもマスク着用の必要性が理解されるようにする」ためのものだという。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)