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国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の開発を手がける三菱航空機の2021年3月期決算(単独)は、最終利益が912億円の赤字だった。赤字は前期(5269億円の赤字)に続き2期連続。債務超過額は昨年3月末時点の4646億円から5559億円に拡大した。
同社が1日開示した。今年3月に資本金を1350億円から5億円に減資し、1350億円の資本準備金もゼロに減らしたものの、それ以上に負債額が膨らんだ。MSJの納入時期の延期を繰り返したほか、大規模な設計変更などで開発費がかかった。
親会社の三菱重工業は昨年10月、MSJの開発を「いったん立ち止まる」として凍結を発表した。三菱航空機は北米の開発拠点を一部閉鎖し、従業員を最盛期の10分の1に縮小した。債務超過が解消できない中で、MSJの事業再開には巨額な資金が必要となる。