格安航空ピーチ、過去最大の赤字 216億円の債務超過

筒井竜平
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 ANAホールディングス(HD)傘下の格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションが29日発表した2021年3月期決算は、最終的なもうけを示す純損益が295億円の赤字(前年は94億円の赤字)だった。最終赤字は3年連続で、今回が過去最大。3月末時点で216億円の債務超過に陥った。コロナ禍で国際線の大半が運休になり、国内線も低調だった。

 売上高は前年比69%減の219億円、本業のもうけを示す営業損益は359億円の赤字(前年は73億円の赤字)だった。

 ANAHDはピーチの株式の約77%を保有する。ピーチはANAHDから資金の借り入れなど支援を受け、コロナ禍の影響が長期化する場合に備えた借り入れ枠も設定しているため、「当面の資金繰りは問題ない」(広報)としている。

 ピーチは19年、成田空港を拠点とするLCCのバニラ・エア経営統合し、路線を拡大してきた。だがコロナ禍による移動自粛の影響で、利用人数は前年(643万人)と比べて7割減の208万人にとどまった。うち国際線の利用人数は1万人以下で、前年(245万人)から激減した。平均搭乗率は過去最低の48%だった。今年6月にはANAHD傘下の全日本空輸共同運航(コードシェア)に8月下旬から乗り出すと発表している。筒井竜平

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