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南三陸町から全国へ、ヒトの魅力に触れられる「ヒューマンツーリズム」を推進。ユニークな体験プランを販売開始

2021.04.27

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宮城県南三陸町から、ヒトの魅力に触れる「ヒューマンツーリズム」を広げるべく、実証実験が始まる。JR東日本のグループ会社でベンチャーへの出資や協業を推進するコーポレートベンチャーキャピタルであるJR東日本スタートアップ株式会社、びゅうトラベルサービス、産業観光に特化したプラットフォーム「クラフトリップ(CRAFTRIP)」を運営するマイプロダクト株式会社の3社が協業して行う。

クラフトリップは、コロナ禍で大きく旅の形が変わるなか、ユニークな手仕事に取り組む地場産業に焦点をあて、事業者とともに魅力的な体験プランを企画。新しい旅のかたちとして、観光客と事業者を直接結びつける。

例えば南三陸町では、東日本大震災を経験したホストから被災した体験を聞きながら、電気も水道もガスも未だ引いていない森の中で、焚き木や水汲み、アウトドア料理までのサバイバル術を学ぶことができる「ライフラインが断たれたら? 災害経験者に学ぶアウトドア体験」や、南三陸で採れる和ハーブ「クロモジ 」を楽しむ「自然を探検して森の中で楽しむハーブティー『クロモジ茶』」など、地元に人々の営みに焦点をあてたプランを提供する。

今回の取り組みは、ベンチャー企業や様々なアイディアを持つ人から、駅や鉄道などJR東日本グループが持つ経営資源などを活用したビジネス・サービスの提案を募集し、それらをブラッシュアップをして実現する「JR東日本スタートアッププログラム2020」での採択を契機に、地元のユニークな体験プラン × JR東日本ダイナミックレールパックを提供することで、利便性を高めると同時に、ヒトの魅力に触れる「ヒューマンツーリズム」を推進していく。

4月からは、「びゅうトラベル」サイトにてクラフトリップが提供する体験付宿泊プランの取扱を順次開始しており、自治体と連携した、ふるさと納税対応のパッケージツアーも提供予定。南三陸町をはじめ、山梨県峡南や静岡県伊豆下田など、他地域にも展開していく。

体験付き宿泊プランの一例として、宮城県本吉郡南三陸町の南三陸YES工房では「林業の未利用材からつくるマイスプーンづくり」を行う。南三陸の地元産材を使用した、世界に1つのマイスプーン作りの体験ができるプランで、現地スタッフの大森氏は、東日本大震災後、Uターンを経てYES工房の代表をしており、体験料の一部を山主に還元するなど、林業への想いも伝えていく。

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