京阪ホールディングス(HD)は16日、京阪電鉄三条駅東側の社有地(京都市東山区)に、高級ホテルや飲食店が入る複合商業施設を建てる開発構想届を京都市に提出した。京都の伝統文化の発信拠点として地上6階地下2階の建物を整備し、2029年中の開業をめざす。

 京阪HDによると、予定地は京阪三条駅と市営地下鉄東西線三条京阪駅にはさまれた約6400平方メートル。1987年まで京阪本線の駅舎、97年まで京津線の駅舎が地上にあったが、地下化された。今は駐車場となっている。

 市まち再生・創造推進室によると、予定地を含む一帯は、三条大橋から東山を望む場所にあり、景観への配慮が求められる地域だ。鴨川沿いで12メートル、鴨川から離れるにつれ15メートル、20メートルという高さ制限がある。予定地も12メートルと20メートルの高さ制限がかかっているといい、「投資に見合う高度利用ができない」(京阪HD)という課題があった。

 市によると、予定地を含む三条駅周辺の約9・6ヘクタールが今月13日、内閣府の「都市再生緊急整備地域」に指定された。市立有済小学校跡地(約7000平方メートル)などの市有地も含む。

 指定地域内では「都市再生特別地区制度」が設けられている。地域との調和などを条件として、高さ制限や容積率の緩和など土地の高度利用に大きく道が開ける。京阪HDは、高さ制限を25メートルに緩和する協議を市と進めるという。

 市の担当者は「京阪HDによる再開発が始動すれば、三条駅周辺の活性化の起爆剤になる」と期待する。(日比野容子)