「コンプラ上大いに問題」JR西社長が謝罪 日本旅行の不正請求問題

松岡大将 森下友貴
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 旅行大手の日本旅行愛知県の全国旅行支援事業の業務で人件費を不正請求していた問題で、親会社のJR西日本の長谷川一明社長が19日、「コンプライアンス上大いに問題がある事象」として謝罪した。近鉄グループホールディングス傘下の近畿日本ツーリスト(近ツー)も不正請求が発覚しており、業界の信用が揺らいでいる。

 JR西の定例記者会見で長谷川社長は、「信用を毀損(きそん)することがあってはならない。誠に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。その上で、不正の全体像の調査を日本旅行に求めたことも明らかにした。

 日本旅行は愛知県の「いいじゃん、あいち旅キャンペーン」の業務で、人件費約530万円を不正請求していたと16日に公表。本当は働いていないスタッフの出退勤記録簿などを作り、うその報告をしていた。

 また、近ツーは新型コロナワクチン接種関連の委託料を自治体に過大請求していた。自治体から受託した人数よりも少ない人数で再委託先に発注し、自治体には再委託した人数よりも多い、うその人数分で請求。金額は最大16億円にのぼる疑いがある。観光庁はこうした問題を受け、業界団体に点検を指示した。(松岡大将、森下友貴)

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