戻ってきた外国人観光客 立山黒部アルペンルート全線開通

竹田和博
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 北アルプスを貫き、富山・長野両県をつなぐ立山黒部アルペンルートが15日、全線開通した。雨の降るあいにくの天気だったが、最高地点の室堂(標高2450メートル)は、雪の壁がそびえる「雪の大谷」を目当てに訪れた大勢の観光客でにぎわった。外国人観光客の姿もあちこちで見られ、コロナ前のような活気あふれる光景が広がっていた。

 室堂ターミナルではオープニングセレモニーがあり、くす玉を割って開通を祝った。アルペンルートを運営する立山黒部貫光(富山市)の見角要社長は「3年間、苦しい思いをした。今年は海外からのお客様もいて、久しぶりに活気あるアルペンルートになったと感じる」と笑顔を見せた。この日は、台湾を中心に韓国やフランスなどからも団体客が訪れ、入り込み客数は計4968人と昨年の開通日(1584人)の3倍以上に。今後の予約も順調に入っているという。

 今年の積雪は13メートル(15日現在)と、壁の間を約500メートルにわたって散策できるイベント「雪の大谷ウォーク」が始まった1994年以降では、2016年と並び最も低いという。それでも、観光客らは雪の壁がそびえる景色に興奮を隠せず、写真撮影に忙しくしていた。インド出身でアメリカ在住のウィシィ・スリニさん(28)は初来日。「富山には、雪の大谷を見るために来た。最高の景色だった」と話した。

 アルペンルートの営業は11月末までで、雪の大谷は6月25日まで楽しめる。(竹田和博)

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