ニュージーランド航空、最大26%賃上げ 優秀な人材確保
【シドニー支局】ニュージーランド(NZ)航空大手のNZ航空は29日、空港職員の賃金を最大で26%引き上げると発表した。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ航空需要が回復するなか、待遇改善で優秀な人材を確保する狙い。
最大都市オークランドや首都ウェリントンの空港で働く約1500人が対象となる。期間は3月から2024年3月末までの約1年間で、賃上げ幅は9.5%から26%。同社の人事担当幹部、ニッキ・ダインズ氏は「多様で優れた人材を取り込みたい」と説明する。400人の追加雇用も予定しており、こちらも給与を3割近く引き上げる方針。
大胆な賃上げの背景にあるのが人手不足だ。NZの22年10〜12月の失業率は3.4%と、コロナ前を下回る。航空各社の人材需要の高まりが雇用の逼迫に拍車をかけており、優秀な人材をいかに確保するかが喫緊の課題となっている。
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