「ゴルフ観光で宮崎へ」 アジアコンベンション、県が売り込み

石川雅彦
[PR]

 数々のゴルフのプロツアーが開催される宮崎県の環境を海外からの誘客に結びつけようと、県が誘致した「アジア・ゴルフ・ツーリズム・コンベンション2023」が14日から始まる。今回が9回目の世界的な大会で、日本では初開催。県はアフターコロナの訪日客誘致に向けて弾みとなるイベントにする意気込みだ。

 大会は、世界35カ国・地域から旅行関係者、ゴルフ場やゴルフリゾートの関係者、ホテル経営者ら約320人が集まる、いわば世界規模の「商談会」。2012年から始まり、コロナ禍で一時中断したものの、今年の宮崎大会から再開される。過去にはゴルフリゾートとして有名なタイ・パタヤ、中国・海南島ベトナム・ダナンなどで開かれた。

 今回の大会を主催するのは、61カ国672社のゴルフツアー会社が所属する国際ゴルフツアーオペレーター協会(IAGTO)。所属する各社の年商の合計は25億ドル(約3500億円)にのぼり、取り扱うゴルフパッケージツアーやゴルフ関係ホテル業は全世界の90%を占める。

 県にとっての大会の狙いは、いかに宮崎が「ゴルフ観光地として優れているか」をアピールすることだ。IAGTOと二人三脚を組み、約7千万円の予算をつけて本腰を入れている。

 参加者らはゴルフ場だけでなく、食、観光地、移動ルートの交通状況などをくまなくチェックして回る。そのため、すでに12日早朝から参加者は県内3カ所のゴルフ場でプレーし、宮崎神宮、高千穂、青島などの観光地を巡っている。夕食では希望するレストランを訪れ、宮崎牛、初ガツオ、地鶏、宮崎産の野菜、さらに焼酎日本酒などを堪能する。いわば県が世界のゴルフ関係者を「接待」するかっこうだ。

 15日に開幕する本格的な商談会では、参加者らが体験をもとに、ビジネス面から交渉を進める。夜には歓楽街の「ニシタチ」を案内するツアーも組まれている。16日に閉幕するまで、参加者らはオプショナルツアーをふくめて、宮崎をくまなく「調査」することになる。

 県観光推進課の担当者は「コロナが一段落し、円安が進み、絶好のタイミングで大会を迎えられる。国内屈指のゴルフ場、穏やかな気候、そして県民のホスピタリティーと潤沢な食材で、ゴルフ観光・宮崎を売り出します」と話している。(石川雅彦)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら