2023.03.13

女性のひとり旅に最適な都市はドバイ、マドリッド、チェンマイ

Getty Images

女性のひとり旅に最適な都市はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイであることが、米旅行保険会社InsureMyTrip(インシュアマイトリップ)の新しい調査で明らかになった。

この結果は驚きかもしれない。というのも、人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチが国連に提出した2021年の報告書には、UAEにおける「女性と少女に対する著しい差別」が詳細に記されていたからだ。しかし同国は「近年、女性の権利に関して重要な改革を行った」とヒューマン・ライツ・ウォッチは指摘した。

ドバイはインシュアマイトリップのランキングで8位だった2022年から1位へと大きく躍進した。同社は2023年、コスト、安全性、男女平等、観光の質などに基づいて66都市をランクづけした。

今年のトップ10には、2位のマドリッド(スペイン)をはじめ、欧州の7都市がランクインしている。トップ5には、3位のチェンマイ(タイ)、4位のアンタルヤ(トルコ)、5位のミュンヘン(ドイツ)が入っている。

インシュアマイトリップのマーケティングディレクター、サラ・ウェーバーによると、ドバイが1位になった理由は何よりもまず、夜間のひとり歩きの安全性で最も高いスコアを獲得したからだ。また、TikTok(ティックトック)での人気度でも最高スコアを獲得し、観光の質、男女平等、法的差別がないことも高く評価された。

「ドバイではジェンダーの平等と包括を改善するための多大な取り組みが行われてきた」とウェーバーは話す。女性の包括、正義、安全性を測る2020年の「女性・平和・安全」指数でUAEは170カ国中24位だったという。

ドバイでは女性は公共の場で控えめな服装をする必要があり、規則を破ると投獄や国外追放につながる可能性があるため、訪問前に現地の法律や厳しい服装規程を調べることが不可欠だとインシュアマイトリップは注意を促している。

マドリードが2位にランクインしたのは、主に男女平等、観光の質、法的差別のなさで高得点を得たからだ。

インシュアマイトリップによると、調査対象となった65都市の中で最も治安が悪いのは南アフリカのヨハネスブルグとマレーシアのクアラルンプールだという。パリは安全でない都市として第3位だ。

米国からは6都市が調査対象となり、オーランド、ラスベガス、サンフランシスコ、ロサンゼルスの4都市が女性のひとり旅に好ましくない10都市に入っている。

オーランドは1日の旅行費用、ティックトックでの人気度、夜間に歩いて帰る際の安全性、性別ゆえの攻撃などのスコアが芳しくなく、最も低い評価となった。

ニューヨークはこの調査で最も優れた米国の都市となっている。65都市のうち19位で、マイアミは45位だ。

ニューヨークは観光の質、男女平等、ティックトックでの人気度、法的差別のなさで高スコアを獲得。一方で1日の旅行費用と性別ゆえの攻撃でスコアが低かった。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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