京都府・京都市のビジネスホテルの施設数・部屋数の推移
メトロエンジンリサーチによると、2019年から2023年の京都府ビジネスホテルの施設数・部屋数は右肩上がりの増加を続けています。施設数は54%の増加、部屋数は66%の増加です。
詳細な施設数は2023年1月時点で357施設(2019年1月時点:232施設)、部屋数は2023年1月時点で32,787室(2019年1月時点:19,790室)となっています。
2019年1月 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 | |
施設数 | 232 | 282 | 310 | 349 |
357 |
部屋数 | 19,790 |
24,324 |
27,056 | 31,456 |
32,787 |
出典:メトロエンジンリサーチ
次に京都市にフォーカスしてビジネスホテルの施設数と稼働率の推移をみてみます。
京都市のビジネスホテルの施設数・部屋数の推移
メトロエンジンリサーチによると、2019年から2023年の京都市ビジネスホテルの施設数・部屋数は右肩上がりの増加を続けています。施設数は66%の増加、部屋数は72%の増加です。
詳細な施設数は2023年1月時点で312施設(2019年1月時点:188施設)、部屋数は2023年1月時点で30,049室(2019年1月時点:17,451室)となっています。
2019年1月 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 | |
施設数 | 188 | 242 | 267 | 303 |
312 |
部屋数 | 17,451 |
21,969 |
24,552 | 28,718 |
30,049 |
コロナ禍でも着実に増加している京都府・京都市のビジネスホテル
2020年から現在まで続く新型コロナウイルスによる観光経済への悪影響ですが、京都府・京都市のビジネスホテルの施設数と部屋数の推移を見てみると右肩上がりに増加していることがわかります。
京都市の新規ビジネスホテルの施設数と部屋数のデータを見てもらうと分かりますが、京都府の新規施設数全体の81%、新規部屋数全体の88%が京都市の新規開業ビジネスホテルの数値です。
京都府=京都市というビジネスホテルのマーケット分布が見えてきます。
京都市の次に新規開業ビジネスホテルが多いのは京丹後市でこの2市で京都の90%以上の新規開業が生まれています。
京都市のエリア毎施設数•部屋数
下京区 | 中京区 | 南区 | 東山区 | 上京区 | |
施設数 | 20,352 | 12,167 | 8,985 | 5,657 |
2,040 |
部屋数 | 751 |
510 |
351 | 607 |
266 |
JR京都駅がある下京区が施設数と部屋数ともに一番数値が高くなっています。ある程度施設のクオリティが画一化されているビジネスホテルで差別化を図るために最重要なのは立地ですので、観光の拠点となる京都駅を中心に展開されていくのはセオリー通りな結果となっています。
他の数値が高かった区も下京区に面している区であることから京都駅にどれだけ近いかが京都市のビジネスホテルのステータスになるといえそうです。
京都府と全国の稼働率の比較推移
京都府と全国稼働率を比べて
2019年は京都府のビジネスホテル稼働率は全国の稼働率平均を上回って推移していました。
2019年4月の稼働率は京都府が87.5%、全国平均は79.2%と8.3%の差がついており、直近4年間のデータで1番差がついている月となっています。
理由としてはインバウンドが考えられます。1000年以上日本の首都であった京都は外国人観光客であれば必ず行きたい人気の場所であることから、インバウンドの上昇数に比例して京都のビジネスホテルの稼働率も鰻登りに上がっていました。
その後新型コロナウイルスによる観光業界への影響で2019年12月を最後に京都府は全国の稼働率平均を下回って推移しています。
コロナ禍の中での稼働率の推移としてはほぼ同じ曲線を描きながら推移していましたが、2022年のインバウンドの段階的受け入れが始まってからはその差が少しずつ縮まってきています。
2023年以降は本格的にインバウンドが回復してくる予想であることから、京都府の稼働率が全国平均を上回る日もそう遠くないかもしれません。
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