長崎市肝いりの「MICE」開業1年 「目標上回る」と公表

岡田真実
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 長崎市が総額216億円をかけて長崎駅近くに設けた交流拠点(MICE〈マイス〉)施設「出島メッセ長崎」が11月1日で開業1年を迎えた。市は22日、この1年間の利用状況などを公表。1年間の利用者数、経済効果ともに目標を上回ったとしている。

 出島メッセ長崎は、大小24の会議室や、最大4600人収容のイベントホール、3千人収容の会議場を備える複合施設。ビジネス客や学術関係者の交流人口が増え、経済効果が見込めるとして、市が建設費や用地取得費など計216億円で建設した。

 シンクタンク「ながさき地域政策研究所」が市の委託を受けてまとめた開業1年目(2021年11月1日~22年10月31日)の運営状況によると、利用者は計約66万人。市が目標として掲げていた約61万人を上回った。市は、利用者数について、「コロナ禍で学会などの一般会議がオンライン会議へ移行したものの、大きなイベントが複数誘致されたことにより当初の目標を上回った」と分析した。

 また、経済効果については、主催者や参加者へのアンケートの結果などから、当初試算した約114億円を上回る約125億円だったとした。市は、大きなイベントの開催で、会場使用料などの収入が当初の想定より増えたことなどが理由だと説明した。

 来年5月、主要7カ国首脳会議G7)に合わせて開かれる保健相会合の会場にもなっている。市観光交流推進室の浦川信一室長は、「今年利用していただいたお客さんに2年目以降も使っていただけるよう、アンケートのフィードバックに力をいれたい」と話した。(岡田真実)

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