静岡空港 旅客から施設利用料徴収 1月開始予定 国内線100円超、国際線500円超

 静岡空港を運営する富士山静岡空港株式会社(牧之原市)は、空港を発着する航空便を利用する旅客から施設利用料を徴収する方針を固めた。2023年1月にも導入を開始する予定。徴収額は国内線が大人1人当たり100円超、国際線は同500円超とする方向で最終調整している。3日までの関係者への取材で分かった。

国際線のチェックインカウンター=静岡空港
国際線のチェックインカウンター=静岡空港

 導入する「旅客取り扱い施設利用料(PSFC)」は、航空会社が航空運賃に上乗せして徴収し、空港会社に納入する仕組み。旅客の利便性の維持向上に必要な費用を確保することで、長期間にわたり空港経営の安定化を図る狙いがある。
 施設利用料は新千歳、成田、羽田、中部、関西、那覇など全国12空港が導入済み。徴収額は空港によって異なり、国内線は100~550円、国際線は320~2950円となっている。
 静岡空港は新型コロナウイルス感染収束後の需要拡大を見据えて、旅客ターミナルビルの環境整備などを進めていて、施設の維持管理やサービス拡充に充てる。施設利用料の導入に向けて航空会社と調整を進め、県に対する届け出も済ませたとみられる。国内線は発着便、国際線は出発便でそれぞれ徴収する方向で調整している。
 静岡空港の国際線はコロナの影響で20年3月から全便運休が続く。国が水際対策を大幅緩和する中、県は今年12月中の運航再開を目指して韓国や台湾の航空会社などへの働きかけを強化している。

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